ここでは、私の研究環境やツールなど、研究に関係する様々な内容を写真で紹介します。実験に関する様々なツールを自作しています。自作することによって、研究のプライオリティを得たいという考えからです。

実験室

大阪大学で開発したパルスレーザー堆積/原子間力顕微鏡/走査型トンネル顕微鏡複合装置(PLD/AFM/STM)です。いままで作成が困難であった試料をPLDで作成し、空気中に暴露することなく、AFM/STMで原子分解能で評価をします。おそらく世界で唯一の装置です。低速電子線(LEED)と回折反射高速電子回折(RHEED)も組み込んでいます。現在、アナターゼ型TiO2の表面の原子分解能観察に成功しています。今後は、機能性材料の表面を原子分解能で観察していく予定です。

以前所属していた名古屋大学材料教室での実験室です。超高真空室温原子間力顕微鏡が2台と開発中の超高真空室温原子間力顕微鏡(qPlusセンサーと光干渉方式、光励起用)があります。コントローラはNanonisを使っています。

超高真空室温原子間力顕微鏡です。

超高真空チャンバー内にあるAFM本体です。バネで吊ってます。

回路作成

計測を行うために様々な回路を作成してます。計測用の回路を作成するために、まずSPICEシミュレーションで動作の確認を行います。

SPICEのデータをPCB基板作成ソフトへ送り、基板設計をします。SPICEのデータをそのまま使うので、配線ミスはありません。これはピエゾに高電圧を印加するための回路に用いるための基板です。

作成したPCB基板の一例です(これはSTMのトンネル電流を電圧に変換する回路です)。基板は4層構造になっています。ハンダ付けは自分で行います。

作成した回路の一例です。高圧アンプの回路です。基板が3つ重なっています。

高精度位置決め技術のデジタル化

 近年の私のグループにおける研究成果を支えてきた技術の一つに高精度位置決め技術があります。私がこれを最初にやろうとしたとき、発振回路以外(フィードバック回路、加算回路、信号モニタ等)はすべてアナログ回路で構築しました(下の写真)。これは非常に手間がかかり、ちょっとした変更を行うのも大変でした。

配線だらけです。。。。
配線だらけです。。。。

 そこで、位置決め技術をデジタル技術で構築することにしました。具体的にはFPGA(Field Programmable Gate Array)を用いて、位置決め技術に必要な物すべてを構築しました(写真準備中)。FPGAではプログラムによってハードウェアを実現できます。フィードバックや発信器などのプログラムは予め準備されているので、目的のハードウェアとソフトで実現し、さらにそれを変更することは非常に簡単です。例えば、フィードバック回路をアナログ回路で作ると下の左側の写真のようになりますが、FPGAのプログラムでは、右側の予め準備されているモジュール(関数)を呼び出すだけす(日本ナショナルインスツルメンツ社のFPGAモジュールを使用してます)。上の写真がひとつのFPGAボードに収まり実験室がスッキリしました。

別のAFMへの導入もコピー&ペーストで済むので時間の短縮になります。この技術を用いた国内外のグループと共同研究を進めています。

機械設計

測定用の超高真空部品や回路のフロントパネルなどは、機械設計用のCADを用いて設計してます。下の図は開発中の超高真空原子間力顕微鏡です。変位検出系にはqPlusセンサーを用いる予定ですが、光干渉計を組み込むこともできるようにしています。

実際に作ったものは下の写真のとおりです。写真左上が外側のフレーム部分で、写真右下が本体です。本体はこれから調整・変更を行なっていく必要があります。真空での実験に成功したら、液中、ガス雰囲気中と測定環境を広げていきたいと考えています。

解析用ソフト

画像の解析には専用のソフトウェアを使っていますが、それでは不可能な解析を行うために専用ソフトを自作してます。